ストーリー
片手片足を失い、目を失い、そして、なによりも心に傷を負い、それでもひっしに生きようとしている人々の姿 ・ ・ ・。
人が安心して足を踏み入れる事のできなくなってしまった地雷原 ・ ・ ・ 。
傷ついた地球 ・ ・ ・。そして、危険を承知で、必死に地雷撤去作業をする人々。それを手伝う犬達 ・ ・ ・ 。その中には、もちろん愛するニーナの姿も ・ ・ ・。
奈々子は知る ・ ・ ・ 。
このように地雷原を抱えて苦しんでいる国が、地球上に70以上も存在する事。その中には、国土の大半が地雷原となってしまった国もある事。地雷の被害に遭っている、全世界の平均死傷者数が、年間2万4千人を超える事。取り除いても取り除いても、まだ地雷を埋めている人達がいる事。今のペースで撤去していると、地球上から全ての地雷が無くなるのに、千年もかかるという事 ・ ・ ・。
奈々子は思う ・ ・ ・ 。
日本には地雷は埋まっていない。
会社帰りに、お父さんが地雷を踏んでしまったなどという話も、もちろん聞いた事がない。畑に出て、そこで地雷を踏んだ話も、校庭で子供が地雷を踏んだ話も ・ ・ ・ 。ニーナだって、日本では平和な日々を送る事ができる。しかし ・ ・ ・ 、地球上では。 ・ ・ ・ 、これが現実だ!!
奈々子の心は、平和な日本では感じた事もない程の痛みに包まれていた。
少し大人になったかもしれない奈々子、夕陽に赤く染まる地雷原を眺めながら、ニーナと立っている。
音楽の流れる中、父、登場。
父 「 ・ ・ ・ 大丈夫か、奈々子。」
奈々子、涙をこらえながら
奈々子 「 ・ ・ ・ 胸が痛いよ ・ ・ ・ 。」
父 「 ・ ・ ・ ・ ・ 。」
奈々子 「 ・ ・ こんなにきれいな夕陽の下に、無数の地雷が ・ ・ 。」
父 「 ・ ・ ・ ・ ・ 。」
奈々子 「地球に謝んなきゃね ・ ・ ・ 。」
父 「 ・ ・ ・ ・ ・ 。」
父、娘の言葉の意味をかみしめ、しかし一方では、
我が子の成長を喜ぶように、深くうなずく。
みんなの気持ちを代表するように、音楽高まり、幕が降りる。